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レンズの「F値」

今更のお話しですが「f1.4」って何?という話題です。

先日、パソコン教室でカメラの話からレンズに至り、F値の「キホン」の説明がちょっと難しかったかな…と思った次第です。
でも、キホン「光学」というか光の性質ですから、それなりに「理科」のようなことなんですよね。

爺が検索してみて、ま、この説明だね、と思ったのがWikipediaです。

基本は、開口径と焦点距離でF値が決まることですね。ただし、無限遠にある点光源、というのが理屈上のオヤクソクのようです。

レンズの絞りを一杯に開いたとき(表示されるF値が最小になった状態)がそのレンズの開放値で、一般的にレンズの明るさ(≒開放F値)を現わすことになります。たとえば、50mm/f1.4 だと開口径(フィルタ径ではありません)が36mmくらいになっている計算です。ズームレンズでF値が望遠の時大きな数字になるのは、多くの場合、レンズが前方へセリ出て長くなることで「開口径/焦点距離」の関係で変化が起きるのが大きな理由になるかと思います。

実際には、レンズにあたる光が100%通り抜けるわけではありませんし、色によって焦点距離が違うとか、はたまたコーティングによって結果も異なる、公称焦点距離と実際の筒の長さはレンズ構成で必ずしも一致しない、…などなど複雑なことがあるので、難しく考えすぎないように、およそこういうレンズの明るさ、というくらいで理解は良いのではないかと思います。

それに、レンズの明るさ表示についても一定の許容誤差が認められているみたいなので、厳密に考えすぎても…実際は少し暗めということもね…ええ、どこかから聞いた話ですけど。

F1.4ってそもそも

開口径と焦点距離が同じで、他の要素が影響しないとすれば、このレンズの開放F値は1.0ということになるはずです。
絞り機構は円形に近いことが多いのですが、正方形で考えると、この数字の飛び方「1.0、1.4、2.0、2.8」というのがわかってきます。逆数、平方根(ルート)とか二乗とか、ちょっと面倒なことなんですけど、分かってしまえば、な~んだ、というようなことであります…はい。

簡単にするため、f1.0、f2.0、f4.0、f8.0という例を図示し光の量を考えてみます。
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黄色線は、正方形の辺に対してそれぞれ半分の高さになっていってます。
f1.0とf2.0では光の量が 4:1の関係になります。2:1の関係になるのがf1.0とf1.4 ということに…。

レンズの絞りはおよそ円形ですが、それを正方形と考えると二乗とか逆数とかの関係がわかりやすいのではないかと思います。

仮に、f1.0の正方形が1辺100mmとすると、f1.4の正方形は1辺71mmくらいになります。これは 100/1.4≒71 から求めたものです。その1辺から正方形の面積を求めると、f1.0は10,000平方mm、f1.4は約5,041平方mmで、f1.0とf1.4の正方形(光の通り抜ける広さ)がおよそ半分になっているのがわかります。

f2.0の正方形は、f1.0の1辺の半分(50mm)で計算すればよいです。つまり、2,500平方mmとなり、f1.0の四分の一の正方形の大きさになる…ということが図からもわかるかと…。

1.4の二乗が2になるというのは、2の平方根(ルート)が1.41421356 と暗唱したことからおよそ分かるかと思います。しかし、2.8、5.6の二乗って、わからないでしょ、すぐには…。でも2.8は2.0と4.0の間にあるから…え~と、と考えるとおよそアタリがつくのでは…。

まあ、写真を撮るうえで、半絞り異なったからといって、というほどシビアな状況というのはそうないと思います。デジタルの時代です。RAWで撮っていれば、光量の関係はある程度(使い方にもよりますけどね)耐性があるものと考えてOKかと…。それよりは、何を撮るか、何を画面から外すか…の方が確実に重要かと、はい。