pagetaka

写真、PC、ネット、岡山、旅の話題をお届けします

地域イノベーション成功の本質

地域イノベーション成功の本質

地域イノベーション成功の本質

地域イノベーション成功の本質」という本を読みました。

ITの出番はそう早くはない

著者は、「(株)富士通総研 経済研究所 主席研究員」という肩書き。「電子政府・電子自治体」が専門分野であり、「共通番号制度、電子政府・電子自治体、地域の活性化」が最近の研究テーマということでもあり、ITとの関係も含めた記述がありました。

ITの出番はそう早いものではなく、そこに至るまでの結構なドロドロした努力や失敗の結果が、ITを必要とするようになってからでも遅くないのでは、とTAKAは読んでみて思いました。

ただし著者は「ITは単なる手段であり、道具である」との見方について「これは正しくない」(p.86)としている。「ITにはイノベーションを起こす性質と、効率化や付加価値をもたらす性質がある…」(同)と述べている。

ITより前に、地域資源の発見などが…

「地域活性化」という言葉の問題について、著者は「地域経済活性化」「地域交流活性化」(p.26-27)が区別されずに使われてきたのではないかという見方をしています。

あ、そうだな~と思いました。企業であれば「経済」を軸に、自治会・町内会であれば「交流」を、行政であれば「経済」「交流」とも考えつつ「経済」に軸足を置いているのかな~などと想像しました。

地域経済活性化の取り組みや現状をおよそ5つの段階に分けて観察すると、ITが登場するのはおよそ4段階(ビジネスモデル確立期)という著者の説明を読むと、そこに至るまでの何年もの活動を支える仕組みが実はキーではないかと思えました。単に、カリスマ・リーダーの出現を待つだけでもないのだと…。

ながさきITモデル

自治体が、地元優先でもの考えるとこういうこともできるのだという例を、「地域イノベーション成功の本質」で知りました。

徳島県島根県などもITに深くかかわって「活性化」を目指しているようです。長崎県を含め3県の最近の「地域経済活性化」の前進具合はどうなんでしょう…。

全国で行われた「地域活性化」の事例をITに関連してとりあげてあり、ITを軸に何かを、と考える向きには、事前に一読をお勧めしたい一冊です。