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紳士の言い逃れ 土屋賢二著

文春文庫「紳士の言い逃れ」2013年8月10日

岡山県玉野市出身の土屋賢二「師」がお書きにならせられた文章が文庫本であったので、脳みその洗濯に購入させていただきました。

紳士の言い逃れ (文春文庫)

紳士の言い逃れ (文春文庫)

師は、「1944年生まれ。岡山県玉野市立宇野幼稚園園児、お茶の水女子大教授を経て、現在、各種ポイントカード会員。…(略)…」と著者紹介されている

表紙をめくったカバーのところに小見出しのように紹介されていました。昨年、母親がお世話になった病院に図書室があり時間待ちに覗いたら「師」の文庫本が何冊か並んでいたのでした。

それで手に取ってみると、文庫本なりの重さだったので、中がスカスカでもないだろうと思い読みはじめ、その後、文庫本(新刊ですぞ=強調)をいつのまにか手にしているという、変な関係(≒妄想)のTAKAです。依存症ではないと信じたい…(願望)。

「災害の教訓」でコスト論を否定…しているみたい

東日本大震災のころに関係があるので、さすがにいつもの「楽しさ」に似た筆が少し(≒おそらく)真面目に書いているのかな、と思って読み進みました。「師」ならこういうときこそ逆に捧腹絶倒な…と想像したのですが、想定外の展開です。

「災害の教訓」(p.29-)では、三つの教訓をあげています。
小見出しは以下のようになっていました。

  1. 「想定外だった」という言い訳を簡単に許さない。
  2. 生命を守るための出費を惜しんではならない。
  3. 家族に対しては(とくに夫に対しては)、生きていてくれるだけでありがたいという気持ちを絶対に忘れてはいけない。

1、2についてはなぜそうなのかという文章がつづくのですが、3についてはそれだけが記されており、「師」が置かれている状況がうかがえる。「師」自身の境遇と重ね合わせ、「…(略)…安全が脅かされるなら、経済的犠牲が大きくても、原発でも何でもやめて我慢した方がいい。」と哲学者らしい直截な結論を導いているのには、ただただ感服せざるを得なかったのでありました。

ひょっとしてこれも「紳士の言い逃れ」なのか…真偽は新刊本をご購入(≒大切)の上、読者諸兄のご判断にゆだねられることになるのだろうと…。