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語られなかった敗者の国鉄改革(秋山謙祐著)

語られなかった敗者の国鉄改革」(秋山謙祐著、情報センター出版局、2009年)を読みました。
友人が読めというので図書館で予約し、本日午後5時前から読み始め日付を越える前に読み終わりました。
爺は、元郵便局員で、職員になって後、労働運動に傾注し、「専従」ではありませんが、長く「労働運動」の分野で過ごしました。「郵政マル生」という「国鉄マル生」のコピー版のような攻撃も体験しています。また、「スト権スト」「国鉄分割民営化」も目の当たりにしているひとりです。自分が労働者として過ごしてきた多くの時間が、国鉄労働運動という時系列を通してみた著者の視点と、爺のそれとのずれを確認しながらの読書でした。なにやら、重たいものが残ります。それぞれ必死に、それぞれのつながりを頼って、それぞれが思う着地点を見つけようともがく…という。

「国鉄分割民営化」は、巨大な権力が労働者を赤子の手をひねるように翻弄した、といえるでしょう。爺もその後塵を拝したひとりなのかもしれません。55年体制の本質を見る思いでもありました。労働者が真に団結する日々をどう実現するのか、道のりは遠い、とも思いました。人を頼る、信じるということはどういうことなのか、とも…。

語られなかった敗者の国鉄改革

語られなかった敗者の国鉄改革